中心性頸髄損傷による不全麻痺をもつSさんのための住宅。敷地は佐賀平野に位置するため、バリアフリーと浸水対策の両立が求められた。またSさんの体調は朝昼晩、天気、季節、加齢により刻々と変化する。そこで、毎日の行動の起点となる「寝間」を住宅の中央に据え、そのまわりに歩行練習の場も兼ねた回遊性のある選択可能な居場所を点在させた。平面的には住宅の中心=奥ではあるが、断面的には、浸水対策として高床式とし、体調や天候よって選択できる寝間に隣接する3通りの出入り口を計画した。寝間は周囲の勾配屋根とは独立した2層吹き抜け空間とすることで、奥である寝間は一転して一番空に近い場所となる。
- 所在地
- 佐賀県武雄市
- 敷地面積
- 288.7㎡
- 建築面積
- 108.4㎡
- 延床面積
- 101.9㎡
- 構造規模
- 木造 1階
- 設計期間
- 2018.04 -
- 構造設計
- XYZ structure
- 編集
- VRIDGE DESIGN OFFICE